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ヒッグス粒子とはなにか
Contents
はじめに
序章 ヒッグス粒子は本当に発見されたか?
“発見”は確定的ではない
それは5シグマの事象
ミニブラックホールに地球が呑み込まれる?
巨大加速器をつくる大仕事
“神の粒子”と「標準モデル」
南部陽一郎の“対称性の破れ”
アメリカとヨーロッパの巨大加速器計画
LHCの孤独なチャレンジ
第1章 ヒッグス粒子とはなにか?
ヒッグス粒子の中を歩くサッチャー首相?
ヒッグス粒子のさまざまな顔
空間に広がる“場”とは?
ヒッグス粒子でヒッグス場を見つける
対称性と対称性の破れ
対称性はどうやって“破れる”のか?
対称性は物理学の疫病神
“素粒子の動物園”というパンドラの箱
「標準モデル」のエッセンス
美しい理論と美しくない実験結果
ヒッグス場は“物理学のトイレ”
COLUMN カラー(色)と量子色力学/ヒッグス粒子の説明のしかた
第2章 どうやってヒッグス粒子を見つけるか?
ヒッグス場を激しく“揺する”
粒子加速器はなにをするのか?
アメリカとソ連の大型加速器競争
“正面衝突”型加速器のアイディア
ヒッグス粒子探しのための巨大マシン
姿を現したヒッグス粒子らしきもの
中止された世界最大のSSC計画
陽子どうしが何兆回も衝突する
ヒッグス粒子を見つける計算のしかた
ヒッグス粒子は存在しないほうがよい?
COLUMN エネルギーを集中させる法/物理学者が“5シグマ”を求める理由
第3章 “湯川粒子”からヒッグス粒子への道のり
新しい素粒子の発見
パイオニア的な湯川秀樹の「中間子」
時代が可能にするエネルギーレベル
湯川粒子はパイ中間子
対称性を破る男、南部陽一郎
南部が超伝導理論から得たヒント
南部陽一郎のノーベル賞
ついにヒッグス粒子に近づいた人々
ヒッグスへの南部のアドバイス
ハイゼンベルクが切り捨てた論文
ノーベル賞委員会の困難な選択
第4章 世界最大の加速器LHCを見る
日本も50億円を拠出
“猛烈に難しい仕事”を回避
ブラックホールが世界を呑み込む?
運転開始、即トラブル
1年に米粒1個ほどの水素を消費!
日本の研究者グループも参加
第5章 ヒッグス粒子を超えて
まだ予定データの2パーセント
“宇宙の暗黒面”の怖れ
ダークマターとダークエネルギー
「超対称性」という考え方
フォトンと“フォティーノ”
だがさらなる疑問が──
“余剰次元”への期待
COLUMN ヒッグス粒子はなんの役に立つのか
第6章 素粒子物理と宇宙論は表裏一体
宇宙のインフレーション
放射が支配する宇宙
宇宙創生はじめの3分間
宇宙が“晴れ上がった”とき
それでも謎は解けない
第7章 未解決の問題
素粒子物理と宇宙論に立ちはだかる壁
大統一理論と自発的対称性の破れ
大統一理論は陽子崩壊を求める
なぜダークマターが問題なのか?
ニュートリノからウィンプスへ
補遺・素粒子用語の読み物的解説
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